みなさまこんばんは。
只今植えもん屋は、秋~年末にかけての繁忙期に突入いたしまして、毎日なんだかばたばたとしております。商いをする者にとりましては、暇っていうことが一番切ないことですのでね~。ありがたいことでございます。しみじみ。
さて、そうは言いながら、楽観してはいられない状況というのがここ最近の当地方の植えもん屋業界でございます。昨年は市内にふたつある花市場のうちのひとつがなんとつぶれちゃいまして、業界に衝撃が走りました。が、そこが青果市場と合併して再スタートしたものだから、スーパー、八百屋さん、果物屋さんも鉢花や苗を仕入れて売るようになり、しかも、ほとんど利益の出ない見切り品的低価格で売り逃げしちゃうものだから、本業の花屋さんや園芸店が大変な打撃を受けております。
ただでさえ人口のそう多くないこの地方で、花屋さんや園芸店やホームセンターが乱立して飽和状態なのに、そして、ここ数年でやめたり、つぶれたりしている業者も多いというのに。そして生き残るためにみんないろんな知恵をしぼり、工夫をし、出来ない我慢もして、頑張っているというのに。そこに専門外の業者さんたちが客寄せ感覚で気軽に植物を売り始めたことで、完全にこの地方の植えもん屋業界のバランスが崩れてしまったんですよね~。加えてこの夏の猛暑で、更に追い討ちをかけられております。
商いは、生き残りをかけた戦いであることはもちろん承知しています。そして、どんな業種の人が何を売ることも自由です。ただ、そのことが、職業人が地道に培ってきた専門性と誇りを一瞬にして崩壊させてしまう、ということがたまらなく、悔しいです。
今のところ当植えもん屋はなんとか食べていけるのですが、それも、いつ先を見誤るかわからないというかなりスリリングな状態ではあります。幸い剪定や、庭仕事や、花壇の植え込みといった技術的な面での仕事をいただけているので、安定はしているのですけれども、まき衛門が思うような、お客様に植物の魅力を伝えていくための店作りは、もうできないかもしれません。
それでも、ちょっとずつでも、ここで頑張って、何かを生み出していけたらいいなっていう覚悟をして東京放浪から帰ってきたのでしたけれども。家族に「あんたは東京に出て働いたほうがいいよ」って言われたのでした。
まき衛門が東京にいる間、普段は外仕事に出てずっと店にいなかった家族が、かわりに店番をしてくれたのですが、いろんなお客様と接する中で、初めてこの地方の実情を痛感したそうです。そして当店は今まで本当にお客様に恵まれていたこと、まき衛門の店作りを応援してくださる方もたくさんいてくださったことを身に沁みて感じたらしいのです。
でも、以前は2~3人でやっていた植えもん屋の店内業務を、最近はまき衛門が1人でやっていたので、寄せ植えをつくったり、面白い店作りのためにいろいろ細工したり、いろんな場所に仕入れに出かけたり、植物の手入れをしたり、という時間がなくなって、だんだんお客様に喜んでいただくための店作りができなくなってきたのでした。まき衛門のつくるものや仕入れたものを楽しみに来店してくださる方々のご期待に添うことができない。そのことでずっと悩んでいたまき衛門のもどかしい気持ちが初めてわかった、というようなことでした。
ま、他にもいくつか理由はあるのですけれども、とにかくここはこの地方で植えもん屋として生きることをいったんリセットして、いちレディーとして新たな生き方を模索しなさい、ということのようです。たとえこの先、植えもん屋レディーとして生きることはできなくても、人生は何度でもやりなおしがきくんだからってことでね。
「ピンチはチャンスだ」っていってくれた友人がいて、「出口は入り口だ」って気付かせてくれた歌詞があって。
なので、まき衛門は今年いっぱいで植えもん屋を一度卒業することになりました。とりあえず東京に出てみようかなと。その先どうなるかは、まだなんにも考えてないし、なんにも決まっていないのだけれど、まき衛門は実はすごい強運の持ち主なので、きっとなんとかなるでせう。おほほほほ。っていうか、この先のことより、このブログのタイトルはどうなるんだろうってことのほうが、心配だったりして。あほですね~。
それでは本日はこれにて。みなさま、あと2ヶ月弱ですが、「植えもん屋まき衛門」をあたたかく見守ってやっていただけると幸いです。ではでは、ごきげんよう。
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