みなさまこんばんは。
各方面にご心配、ご迷惑、大混乱をまき起こしての東京滞在から昨日無事に帰ってまいりました。
ええ、ディープに申しますと、今回本当は植えもん屋を卒業し、東京で部屋と仕事を探すつもりでした。実際そういう行動をしておりましたのです。それなりの下調べもちゃんとして、住みたい場所、不動産やさん、転職候補の会社も訪ねたり。
ああ、なのに、なのに。まき衛門はそれらを全部やめて、地元で暮らすことを選んで帰ってきてしまったのです。
それは、ある場所に出会ってしまったからでした。そこは前回の上京の際、たまたま通りかかって、でももう閉店の時間だったので、いつかまた機会があったら来ようって思っていた場所でした。
でも今回そんなことはすっかり忘れていて、行くはずもなかったのに、いろんな偶然が重なって、あ、そういえば、と思い出して訪ねた場所でした。
それは新宿パークタワーの中にある「THE CONRAN SHOP」新宿本店というところでございます。家具デザイナーであり、実業家であるテレンス・コンランが手がけるショップのひとつなのですけれども、この空間の面白さに圧倒されると同時に、まき衛門が植えもん屋をやるのだと決めたときの原点の気持ちを思い出したのでした。
吟味されたお洒落な家具と、素敵な雑貨、それらを魅力的にディスプレイしているショップなら、きっと星の数ほどあると思うのです。実際、同じCONRAN SHOPの丸の内店にも行ってみました。素敵でした。でも、まき衛門的に、何かを感じることはありませんでした。
何故ピンポイントでこの場所なのかというと、ここのディスプレイが、詩情や、物語を感じる、とっても情緒あふれる空間になっていたからです。その空間は、ただお洒落に見せるとうことだけでなく、とても上質な遊び心に満ちていて、かなりきわどい所で成り立っているディスプレイがあったり。来た人を楽しませることにとても貪欲で、でもさりげないバランス感覚が心地よくて。
そしてショップの窓から見える小さな神社の赤い鳥居と、ほころび始めた紅い梅の木がさらに詩情をかきたてて、まき衛門はすっかりその空間のとりこになってしまったのでした。
ああ、そうだ。まき衛門が植えもん屋としてやりたかったことはこういうことだった。来てくださったお客様に、植物のある空間を楽しんでいただける、詩情や物語のある、そんな店をつくりたいと念じて始めたのではなかったか。最先端でお洒落な店なんてできないけれど、植物がアートなのだと気付いていただける、植えもん屋だからこそ出来る空間づくり。
そう思ったら、たまらなくなってしまったのでした。いつか、ではなく、今からそういうことをやらなくてはいけないんじゃないかってすごく心が揺さぶられてしまったのでした。
今の地元での植えもん屋業界は、正直楽観できる材料はなにひとつない。長引く不況に、市場の倒産、花を売る業者のかつてないほどの乱立、業界全体の伸び悩み…。東京で確実に収入を得られるのなら、それのほうがはるかに気持ちは楽なはずなのに。
でも、とりあえず、地元に戻って、やれることはやろう、と思ってしまったのでした。やはりあほなまき衛門でございます。
ただ、そうは言いながら、本当にいつどうなるかわからない、とてもあやうい状況ではあるわけです。やりたいことをやりとげられるのか、も。だから、あくまでもニュートラルな気持ちでいようって、今は思ってみたりしています。
思いつめないこと。こだわりすぎなこと。でも前を見ていくこと。
そんなこんなで、お騒がせいたしましたが、しばらくこのブログのタイトルはかわることがないようでございます。「フリーターまき衛門」とかになるかもと思ってたんですけどね~。こんなまき衛門ですが今後ともよろしくお願い申し上げるしだいでございます。深々とおじぎ。
それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。
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