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2008年3月30日 (日)

雨降りお散歩。

みなさまこんばんは。

今日は雨でした。雨が降る日は天気が悪いということで、店ものんびりしますので、ちょっと店を抜けて、向かいの山の神社までお散歩してきました。

006 こんなヤブツバキの落ちている階段を上っていきます。

002_2 日陰にひっそりその紅い花。

005 その奥にこんな光景。

010 階段を上り詰めると雨に濡れたたんぽぽの綿毛。

011 今年初のででむし。

027

クサイチゴの花。

024_2が いい感じ。

014そして。

016_2 実は今回これを見るためにここに来たのです。

031_2 これはおなじみのモミジの木。

036 その新芽が展開していく美しさはいつも見惚れてしまいます。

この紅いのはモミジの花のつぼみ。

035 個人的に樹木は雨の日見るのが一番好きなのでした。

みずみずしくてね。

038神社由来の石碑との色合いが和でございます。

044 さらに、神社の奥にはこんな原っぱがあって、

05820本くらいの桜が植わっております。まだつぼみのほうが多い模様。

066 開き始めたばかりのもの。

048_2かなり開いているもの。

054その桜の足元はこんな地景色。

053 枯れた葉っぱと、緑が新鮮な草、そして、見えにくいけれどちらほらと散っている桜のはなびらと。こういうの好きなんですよね~。

081 その近くにはこんな切り株。

082

この場所のいいアクセントになっているます。

085こんなふさふさした草も

089 いい味出してます。

097 その隅っこにキランソウ。別名ジゴクノカマノフタとか。誰のネーミングなんだろう。

102 帰り道にホトケノザ。

112これはセリ科のシャクかな?

118 オドリコソウも咲き始めてます。

121 日向に咲いていたので、濃いピンク色。日陰に咲くと淡い淡い色に咲きます。

120スミレ。

125 そして階段を下る途中、

126 こんな木を発見。雨の日の木肌って、つややかできれい。

131 階段の終わりに咲いていたムラサキケマン…かな。

128 そしてそこから見える田んぼ。若草に混じって、レンゲがちらほら咲いています。

きもちのいい午前中でした。それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月29日 (土)

説得力。

みなさまこんばんは。

みなさまは2万円位のTシャツをお求めになったことがおありでしょうか。典型的な庶民であるまき衛門はないです。

ないですが、それを売っている店で、いろいろと説得力について考えたことがございます。

先月東京でアンティーク家具ショップめぐりをいたしまして、世田谷、目黒、渋谷界隈を歩きたおしたのでしたが、代官山から渋谷駅に向かう途中の、表通りから一本奥に入ったショップのディスプレイがちょっと気になったので、ふらりと立ち寄ってみました。

ガラス張りのその一角は、アンティークの小物がいくつかさりげなく置かれていて、その中心に肩の力の抜けた日常を愛らしく過ごせそうな、ちょっと柔らかな色合いのお洋服のコーディネートが飾られていたのでした。

雨が降る日だったので、傘をたたみつつ入った店内は、やはり目に優しい色調で統一されていて、ちょっと気の利いたデザインの雑貨や文房具、そして上品な色合いの洋服がゆったりとした間隔で売られていました。

まき衛門は気になった商品を手にとっていろいろとその素材やデザイン、生産国等を見ていきました。どれも良いお値段です。が、同時にその商品を並べている、あるいはその場の雰囲気作りに使われている什器に目が釘付けになっておりました。

それはそこにいたるまでにめぐってきたアンティークショップで、数十万円~100万円位の価格帯の値札をつけていたものの仲間たちでした。シンプルなデザインで商品の名脇役になってくれるあたたかみのある家具たち。時代を経た木や金具の風合いが、今の時代の商品たちに、風格のようなものを与えているように見えました。

ショップの建物自体は、おしゃれなんだけど、雨の音がかなりダイレクトに伝わってくるくらい粗いつくりで、素材もそこそこのものだったんですけどもね。

その内部の空間に息を吹き込む什器には惜しみなくもろもろのものが注がれていて、だからそこで売られている、なんということのないTシャツの、2万円という値札に不思議なリアリティーが生まれるんだなあと思ったのでした。

代官山、という土地柄ゆえ、テナント代もはんぱじゃなく高いだろうなと思うのですけども、加えて数人の人件費、諸経費等がかかるわけで、それらを支払ってもなおきちんと利益が出る商売をするためには、高価なものがどんどん売れなくちゃいけない。だから、高価なものを売るためのリアリティー、これはそういう値段で当然なのだという説得力が、店自体に必要なんだろうなって思いました。

ま、これはあくまで代官山(あるいは東京)でのお話なんですけれども、どこの地方のどこの町であっても、何かを売るにはそれ相当の説得力って必要なんだろうって思います。

今回植えもん屋を改造するにあたっては、その説得力を持たせたいと願っておりました。この町のこの景観のこの雰囲気のこの場所に存在するにふさわしい植えもん屋。そして、そこで商う植物たちが、みずみずしい命をもったものであることがお客様に伝わるように。

まだまだ、発展途上なのですが、そうなるといいなあと。

そしてどんな分野であれ、説得力のある仕事ってきっと大事なんだろうなって思うのですけれども。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月27日 (木)

今日の出来事。

みなさまこんばんは。

今日の午前中、家族はみんな外仕事に出ていたので、ひとりで接客をしつつ、在庫の苗の手入れをしたり、ニオイスミレ・ラベンダーガールの苗を大ポットに植え替えたりなど。

帰ってきた家族にばたばたとご飯の準備をして昼食。ご近所さんにいただいた春キャベツが甘くて美味。

午後は再びひとりで店番。急に外気が冷えこんできたので薪ストーブに火をいれつつ、接客と苗の手入れ。お客様より瓶詰めのメープルシロップをいただく。「ホットケーキを焼いたらかけて食べてね」って。

午後2時ごろ、宅配便で大量の陶器鉢が到着。先月東京の見本市で注文していたもの。梱包を解き、欠損がないかをひとつひとつ箱から出して確認。同時に値段をいれながら、見本を店に並べていく。午後7時まで作業は続く。

再びばたばたと夕食。その後家族揃って店の向かいの神社の入り口へ。視界がひらけたその位置から空を仰ぎ、スペースシャトルと宇宙ステーションが星の合い間を一定の速度で渡っていくのを見る。

それぞれの光の軌道が夜空に消えたのを見届けてから明日の花市場のために家族と下見に出かける。ちょっとだけど植えもん屋からもパセリの苗などを出荷する。親しい生産者さんの娘さんに、来月開催される海辺のガーデニングフェスティバルのコンテナガーデンコンテストに出品するよう誘われる。

市場の帰りに平和市民公園に立ち寄る。来月11日から5月6日まで開催されるイベントに出店するため、場所の下見と、園内にたくさん植わっている桜の花の様子を見に。

桜は早いもので5分咲きほど。そこは毎年夜桜見物の人たちのためにカラフルな提灯がともされる。夜桜、提灯、浮かれた花見客、という組み合わせは苦手だけれど、今夜は冷え込んでいることもあって、花見客は誰もいない。遠くからぼんやりと、その咲きかけの夜桜と、幾重にもかさなってともる提灯だけを眺めていると、それは幻想的な景色だった。いつもは花見客で湧き上がっている提灯の下の空間には、桜が抱え込んでいる深い闇がひろがっている。光と闇のそのあいまいな輪郭の向こうは、異界につながっているような気がして少しくらくらした。

家に帰ってきて、お風呂上りのビールを飲みつつパソコンをひらく。ふと窓のそとを眺めると、南東の空の奥処にオレンジゼリーのような月。

今年はどんな春になるんだろう。

「ありふれた春だけど、冬をのりこえた春だもん」っていう広告のキャッチコピーを思い出した。あのポスターの花や小物は黄色で統一されていたけれど、ことしの春夏のおしゃれは黄色やビビッドな色が戻ってくる気配。なにげないように見えてちゃんと計算されてるんだな、と。

明日は花市場。今日気になった花が植えもん屋に来てくれるといいなあ。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月25日 (火)

花も実もある。

みなさまこんばんは。

え~、引き続きまして、現在植えもん屋で咲いている花や庭に植え込んだ植物の写真をご覧いただこうかな~と。

2_001 ランドスケープローズ その1。

2_002 その2。品種名をわすれちゃったので、思い出したらまた書きます。おほほほほ。(後日記。上、スウィートカバー、下、ソフトカバーでございます。)

2_004 咲き始めたばかりの真っ赤なクリムソンクローバー(ストロベリーキャンドル)。この花大好き。

2_015 微妙な色合いにココロがゆれるオステオスペルマム・ショコラ。

2_030 キケマン。青白い葉とのコントラストがいい。

2_034 モミジ葉ゼラニューム。

2_011星型の花が潔さを感じるヒデンス。躍動感あふれる草姿と風に揺れる花茎が魅力的。

2_009 ちょっと間延びしちゃったユーフォルビア。

2_055銅葉すみれ・ラブラドリカ(手前)と黄金朝霧草(奥)。

029 這い性ベロニカ オックスフォードブルー。この花好きだな~と思ってたら、オオイヌノフグリの仲間のようです。やっぱり~。

021 オステオスペルマム シンフォニーシリーズ3色。

黄色、オレンジ、クリーム色。どれも優しい色合い。

032斑入りリュウノヒゲの神秘的な青い実。これも大好き。

と、今回はこのくらいにしときます。いつも長々とすみません。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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こんなふうになりました。

みなさまこんばんは。

2_099 植えもん屋の改造を始めてすぐに植えたかりんの花が咲きました。

花も実も紅葉もいいということで植えたのでしたが、調べてみると、庭の表に植えると商売繁盛の縁起物になるのだとか。

偶然とはいえ、どんぴしゃでございます。おほほほほ。

ということで、植えもん屋改造後の姿をお見せしようかなあと。

2_096 入り口はこんな感じ。昨年の国際バラとガーデニングショウでつかった文人風松がお出迎えでございます。

2_094 植えもん屋のサブタイトル「季(とき)の花」の看板がかかってます。

2_038 ここを通って中へ。

2_021 シンボルツリーの桂の木をめぐるように伸びる木道。

2_052 その桂の足元はロックガーデン風。

ここの、山道っぽい植栽がこっそり気に入っていたりする。誰も気付かないんですけどね~。地味だし。

2_017左右のレンガの花壇は、母のたっての希望で切花向きの花を植えています。レンガ自体は洋だけど、その形は、実は日本庭園の池をイメージしています。

2_024 右の流木の一角はデレク・ジャーマンの庭へのオマージュ、ということにまき衛門の心の中ではなっている。けれど。誰にわかってもらえなくてもいいのさ。

左奥は築山になっています。

そのさらに奥に、お茶のみ処とも角打ち場ともなるであろうへんてこ小屋があるのでした。

2_027 それらのコーナーを取り囲むように杉のバークチップで覆った散策道風の道。

2_031 これは弟のこだわりの木の椅子。朽ちて自然に還る風情を象徴したとかしてないとか。

2_062_2 ここは香りの道になる予定。ローマンカモミールやクリーピングタイムといった、踏んで歩くと香りがたつ植物を植え込んでいます。まだ苗を植えたばかりなので、いずれそうなるだろう、という状態。のんびりのんびり育つのを待ちます。

で、この石たちは何かといいますと、植物だけじゃ景色が単調になるかな~とか、力強さがないな~とか思って、以前から店にあったものを再編成したのでした。

ここにあるのは4つだけど、他のところに5つ配置してあるので合計9つ。日本の庭は奇数が基本ですもんね~。ついでに9は古来から縁起のいい数字なんですよね~。

2_081で、これが上から撮った写真です。全部は撮れてませんが、ま、だいたいこんな感じになりました。

すごくとりとめのないへんな庭をつくったような気がしてたけど、こうして見るとなんか、ちゃんとした庭っぽい気もしないでもない。あはははは。

あ~、ここまで長かったな~。でも、植えもん屋の店としては完成ではなく始まりなんですけどね~。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月23日 (日)

砂漠の月。

みなさまこんばんは。

今夜は満月でした。東から昇ってくる月は卵黄の醤油漬けみたいな美味しそうな色をしていて、なかなかファンタスティックでしたが、昨夜ふと目が覚めて見た月は、ちょっとすごかったな。

西に向かってやや傾きかけている、ほぼ球形のその月は、春のおぼろ月というより、鬼気迫る妖しさに霞んでいました。黄砂が飛んでいたのかもしれません。そのちょっとざらついた空気の向こうにあわあわと光る月は、平山郁夫の筆に描かれたようでもあり、渇いた祈りのようでもありました。砂絵で描いた月、とも、砂漠に浮かぶ月、とも思える光の球体。しばらく窓に額をあてて、その月を眺めていたのでした。

昨日から今日と、植えもん屋の庭に植栽を施しているのですが、なんだか不思議な気分です。ここは初めて私達が得た、私達の庭でありながら、私達はその純粋な所有者ではなく、誰彼に向かって開かれている場所として存在させており、それはやはり私達のものではない。

なので最初はそこに植栽をすることにかすかな混乱を感じてもいたのです。私がそこに植物を植えてよいものなのか、それとも直接植え込まず、商品を植栽風に並べるべきか。植えるとしたら珍しい植物を盛り込むのか、ありきたりでもここにふさわしいものをえらぶべきか。季節ごとに花一杯にするにかそれとも派手さはなくても季節になれば咲く花をちょこっとづつチョイスするのか…。

私ね、もし自分のためだけに庭に植物を植えるとしたら。

ターシャ・テューダーの庭に対して、実はあまりいいって思ったことないんだけど、彼女の考え方には共感を覚えるんですよ。「これからの10年間は、庭を少しずつ自然に帰していこうと思っているの」というよなことを言っていた言葉には。

作った瞬間から勝手に自然に還っていくような庭をつくりたいのです。だから、今の季節ならホトケノザやオオイヌノフグリなんかがグランドカバーとして咲いてくれているような庭なんか最高だなって思うのです。そこにこぼれ種で勝手に生えた菜の花なんか点在してると泣けてくる。

でも、ここはれっきとした人界の、しかも植物を商う場所。なので園芸用の、ちゃんと売れる植物を中心に植栽をするべきでしょう。ということで、店に在庫としてあるもろもろの植物をあれやこれやとスカウトしてきては庭に植えこんでくのでした。

そうは言いながら、それはまるでそこに自生している植物のように生えていてほしいなあ、と思って、園芸店の植栽、というより無意識にまかせて植え込んでいく、かなり荒業なかんじの植栽になっているような。

その心には、あの枯渇した砂漠の空気を潤す月のみずみずしさ、を思いながらの作業です。

結局バランス感覚なんだよな~。自然のような人界の庭。逆に人界の庭のように見えてそこにひそむ自然の匂い。和のように見えて洋のエッセンスもあり、洋の気配も在りつつ根幹は和。そこから自然に還っていくといいなあと。

それが理想のかたち。

あ、たぶん今日の日記は何のことをいっているのかわからないかもしれません。でも、今日だけは、私のためだけに書いたものなので、なんのこっちゃと思われた方、すみません。

なんだかんだ言って、本当に自分のためだけの庭がないってことは、ある意味植物とクールな距離感を保つのには必要なことかなって私は思うのですけどもね。ここの植物はみんな売るために存在しているのだから。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月21日 (金)

ココロトキメク。

みなさまこんばんは。

今日、知人に頼まれていた果樹の配達の途中、辛夷の花が咲き盛っている道を通りました。

この時期、白木蓮もたくさん咲いている光景にはよく出会うのですが、同じ白い花でもまき衛門は、だんぜん辛夷が好きって思います。と言うより辛夷の花に出会うと、なんだか胸にぐっとくるのです。

それって、何故なんだろうなって、ずっと考えていました。が、今日出会った辛夷の花を思い返しつつ、あ、そうかっていう理由が思い当たりました。

辛夷の花って、大人の女性が思いがけずはにかんで笑う、ような花だって思うのです。奥ゆかしい恥じらい、とでも申しましょうか。多分、そこに、えもいわれぬほのかな色香を感じてしまうのでした。そんな花って、なかなかありません。

だからその色香に触れるたびに、こころがときめいてしまうんだなって、思ったんですよね。

白木蓮には、うたたねのあやうさみたいなものを感じるんですけども、あのまぶたみたいな花びらがごそっと崩れてしまうことがなんだか切ない気もして。

白い花で言うと、雪柳は地上に波立つように咲き誇る。こでまりは若い娘が上目遣いで笑うような。おおでまりは切ない恋の溜め息のような花。

そんな気がします。

この地はすっかり春です。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月19日 (水)

花になろう。

みなさまこんばんは。

店の改造がひと段落したので、調子にのって今日は2回目の更新です。

店の改造にとりかかるにあたって、というより、東京にでかけていたときからなのですが、まき衛門にはひとつの思いがありました。

もし、店の姿が自分の思う姿に近づいたら、そのときは、私も変わろうって。

性格的なことうんぬんではなくて、外見を少し変えたいなって、思ったのでした。

まき衛門は植えもん屋という仕事を、10年以上やってきました。で、その中で、花がいやがるだろうから、香水はつけない、とか、植物をいためるといけないからアクセサリー類はつけない、とか、自分なりに決めたルールがありました。

服の選び方もそうだったと思います。高校で非常勤講師をしていたときは、それなりに華やかな通勤服も着ていたのだけれど、植えもん屋は土に触れる機会が多いので、あまり汚れが目立たない色を選ぶようになりました。だから、いつもくすんで暗い色ばかり着ていました。

そんな色を選ぶにはもうひとつ理由があって、私は花を売る人間だから、花の脇役で、花を、目立たせなければいけない、と思っていました。私はあくまで花の背景。私の存在が花の色を邪魔してはいけない。だから、いつでも花をひきたてるような茶色やカーキ色や、黒や紺を選び、どこかにでかけるときもそんな色ばかりを身にまとうようになっていました。

でも、ずっとそんな色ばかりを着ていて、私はいつしかお洒落をするってことを楽しめなくなっていたし、同時に気持ちまでいつも後ろにひいてしまっていたような気がします。お洒落をすることに軽い罪悪感みたいなものさえあったかもしれません。

私もあれが欲しい。でも我慢しなくちゃ。私もあんなことがしてみたい。でももういいや。

そして、服を買うはずだったのに庭の本を買ってみたり、口紅を買うはずだったのに、個人的な寄せ植えの植物を買ったり、美術館に行ったり。

街で素敵な女性をみかけると、ああ、いいなって、思いながら、自分のことには目を閉じていました。

でも、でも。お洒落をすることって、楽しかったはず。春らしい色の服を着るのって、ココロがかるくなるはず。そして、そういうことを楽しんでいたらお客様にも、もっとゆとりを持って接することができるんじゃないかなって思い始めました。

というか、単純に私も花のように咲きたいって、思いました。切花屋さんにならんでいるようなはなやかな花でなくても、水仙のように香りたかくなくても、ただ、背景としてではなく、私も花として、咲きたいなって、思いました。

そんな気持ちって、多分女の人ならきっとみんな持っていると思うんですよね。花になりたいんだって。

だから、これから、そうなれるように、始めたいなあと。とりあえず、今は明るい色に包まれたいです。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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マイ枯山水。

みなさまこんばんは。

え~、植えもん屋大改造、まだまだ発展途上ですが、一応メインの部分の施工はほぼ完了いたしました。(まだ他の部分はやることがてんこもりなので、作業は続きますが…。)

その模様はいずれカメラで撮ってお見せするとして。

店に砂利が入ったんですよね。

008 で、苔むしたこんな石が前から店にこっそりあったんですよね。

004 それがとてもきれいだったので、砂利の上に置いてみました。

お手軽枯山水の風情でございます。

012 なんだか、これだけで癒されてしまう。

ちょっと疲れているのかしら。おほほほほ。

いえ、ただそれだけのことなんですけどね。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月16日 (日)

ハードとソフト。

みなさまこんばんは。

え~、その後の植えもん屋改造の様子をまたちょっとだけおみせしようかなあと。

メインの部分の輪郭は8割がたできたかなと。植栽や細かい部分はまだまだだなって感じですが、とにかくいろんなことには目をつぶりつつ、進め、進めの毎日です。

Sono2_029 竹垣をちらりと。

Sono2_002

築山をちらりと。

Sono2_031_2

古い農機具をちらりと。

003 木道をちらりと。

005 菜園をちらりと。

008 花壇をちらりと。

ということで、ちょびっとずつの顔見せでございました。前回よりかなり庭っぽくなっておりますでしょうか。

で、こうして改造をすすめておりますと、やはりお客様がかなり楽しんでくださっているご様子で、なんだか嬉しそうなのです。今まで接客してきた感じとかなり違って、来店された方の表情が明るくなってきたと申しましょうか。

これまでも花を見ていたら元気になったと言ってくださる方は多かったのですけれども、「植物のある空間」を愉しんでくださるようになってきた、ような。

作ってる本人達はややくたびれかけているんですけれども(笑)、言葉で饒舌にならなくても植物を通じて共有できるものってあるのだなって思います。

さて。こうして少しずつ店の輪郭、つまりハード面は整いつつあるのですけれども、そうなると更に大事になってくるのは、何を売るのかというソフト面でございます。現在もお客様に良いものをご提供できるようにアンテナは張っているものの、様々な事情で植物の流通面が手薄になっているこの地方。当店にも苗の生産部門はあるのである程度はなんとかなるとして、さて、更に、というところです。

もちろん県外にも出かけて仕入れはする予定です。魂の苗職人M園芸さんも頑張っておられる。ただ、あともう何軒か、心ある、そして気の利いた植物を作ってくれる生産者さんがいてくださったら…あるいはもっと充実した市場がこの地方にあったら…と思ってしまう。

中央の園芸界の顔色をうかがうのではなく、この地方で独自の園芸文化を育んでいけたらいいなって、最近思うのです。同じ日本ではあっても、関東とこの地方では太陽の光の色が違うので、同じ花の色がきれいに見えたり見えなかったりっていうことがある。本州で夏越しができる植物がこの地方ではできなかったり、逆に他の地方で冬の生育がゆっくりなものがこの地方ではすくすく育ったりもする。そしてまたこの地方のお客様ってかなりマイペースだったりする。そういう違いをふまえて、いろんな植物の愉しみ方を育みたい、というのがまき衛門のひそかな野望です。

先は長いな~。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月15日 (土)

まき衛門は見た。

みなさまこんばんは。

2月に東京に行ったとき、友人と晩御飯を一緒に食べる機会があって、そのとき、「これ、屋久島に行った友人に送ってもらったものなんだけど」と言って、携帯の写真を見せてくれました。

濃い緑の植物を背景に、ぼんやりあかるい白い球体のようなもの。

見た瞬間「あ、木霊!」って声が出てしまいました。

それは宮崎駿監督の「もののけ姫」に出てきたあの木霊の姿で、そこに映っていたのでした。

屋久島で写真を撮ると木霊が映ることがあると聞いたことはあったのですが、その写真を見ることは初めてでしたのでたいそう興奮したのでした。

で、そのとき、ふとまき衛門はあることを思い出しました。そして友人に「私、年末にまっくろくろすけを見たんだけど」と言ったのでした。

それは昨年末、ひとりで店番をしていたときのこと。何かの用事で植えもん屋の店とつながっている自宅のほうに入ろうとしたところ、床の上をなにやら黒い球体がささささっと動いていくのを見たのでした。それはときどき見かけるねずみの動き方とも、その他の生物とも明らかに違う、けれど、ちゃんと意思を持ってうごく何かなのでした。というか、あの「となりのトトロ」に出てくるまっくろくろすけとしか思えない一匹でございました。

そのとき、ああ、まっくろくろすけっているんだなって、妙に納得してしまってそれきり忘れちゃうくらいまき衛門にとっては当たり前のことに思えたのでございます。

で、木霊とまっくろくろすけのことで友人と盛り上がり、宮崎監督は、きっとそういうものを見ている人で、そういう感覚をなくしてしまった現代人に形として見せようとか、残そうとしているんじゃないかって話したのでした。宮崎監督って、ただのロマンチストではなくて、いつもクールで現実的な目線で作品をつくる人だと思うので、そして、手触りのある労働をとても大事にする人なので、まき衛門はこの人の言葉や作品は信じられるって思うのでした。

で、まき衛門も木霊の画像が欲しいなって思ったので、友人の携帯から送ってもらたのですが、何度送ってもらっても、まき衛門の携帯では再生できませんでした。

それはちょっと残念でしたが、もしかしたら、まき衛門に、いつか実際に屋久島に行って自分の目で確かめなさいっていうことなのかもしれないなって思ってあきらめたのでした。

屋久島には、いつか本当に行ってみたいです。木霊だけなく、そこに自生しているというシメコロシノキも見てみたいし、もちろん大きな屋久杉にも会いたいし。

屋久島でも杉材を求めてたくさんの杉が伐採されたそうですが、樹齢何千年という大御所たちが伐採されなかったのは、あまりにも自由奔放な姿だったので、人間にとっての利用価値がなかったからなのだそうですよ。まっすぐな木じゃないからってことで。ありのまま生きてきたことが、自らの命を救った、そんな物語があるところも、心惹かれるんですけども。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月14日 (金)

種を蒔く。

一粒の向日葵の種まきしのみに荒野をわれの処女地と呼びき

みなさまこんばんは。本日は寺山修司の短歌からはじめてみました。種を蒔くことって、未来を思い描くことであり、切り拓いていくことであると思うのですが、最近この歌を思い浮かべつつ、人と土地が,えにしを結ぶことでもあるのだなって思ってみたりしています。う~ん、彼の言葉によるイメージの喚起力ってすごい。とも思いつつ。

さて。2月に東京から帰ってきてすぐ、まき衛門は種を蒔きました。なんか、いろんなことが頭の中でごっちゃになって、心は浮遊したままで、自分でもわけがわからないまま、何かしなければと思って、夢うつつの中で最初にしたことが、種蒔きだったのでした。

その種は、昨年の6月にモネ展を観に行った際、会場で売られていたものでフランスから輸入されたものでした。そのときは、種袋が素敵だったので欲しくなって、という単純な動機だったのですけれども、その後何度もその種袋を取り出して眺めては「この種はいつか自分を助けるために、ここぞという時に蒔くだろう」と変な予感めいたものを感じていたのでした。

その種たちは順調に発芽し、黒ポットに移植され、現在ビニールハウスのなかですくすくと生育中でございます。もうすぐ植えもん屋に新顔としてデビューすることになるでせう。

014 で、こちらがその種袋の写真でございます。

002_2 左上 スカビオサ・ラヴェンダーブルー

右下 ドリコス・ルビームーン

003 左上 ナスターチュウム・ピンクドワーフダブル

右下 クラーキア・アップルブロッサム

007 左上 シャスタデイジー・ダブル

右下 オリエンタルポピー

008 左上 コスモス

右下 フェイステッドスカビオサ

010 そしてアガスタシェ メキシカーナ

を蒔きました。

この地方ではあまり流通しない植物で、単純にきれいだな、とか、粋だなって思うものを選んで買ってきたのですけれども。

019 植物って、やっぱりアートだな

016_2と、種袋を見ているだけで幸せな気分になります。

いろいろあるけれど、明日も頑張ろう。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月 8日 (土)

大地ノチカラ。

みなさまこんばんは。

昨日の午前中、管理をまかされているお宅の広いお庭の草むしりをしておりましたところ、土を小高く積んであるあたりからなにやらちょっとした気配、というかオーラのようなものを感じました。なのでそちらの方を見やりますと、見たことのある小さなつぼみが土のてっぺんからにょっと顔を出していて、まき衛門の目は釘付けになりました。

柔らかな黄緑の苞につつまれて少しだけひらきかけているその白いつぼみ。

ふきのとうでございます。

ええ、それは決して珍しいものではありません。全国的にもおなじみの春一番の山菜でございます。

が、恥ずかしながらまき衛門はふきのとうが土の上にこのように花芽を出している姿を今まで見たことがありませんでした。この時期は植えもん屋的にエンジンをかけ始める頃で、山菜採りにでかけることなどありませんでしたし、ふきのとうを食べたことも1度しかありませんでしたから。ただテレビや本でその姿をよく見かける、という感じなのでした。

なので、その間接的によく見知ったふきのとうが、実際に土から顔を出しているところに居合わせたことも嬉しかったのですが、なによりそのつぼみにぎゅっと春の大地の力が凝縮されているような、ものすごい生命感にくらくらし、胸がときめいてしまったのでした。

実は、まき衛門がふきのとうを食べたことがあるのは、ひと冬に2度のインフルエンザにかかって、長く寝込んでしまったその回復期でした。知人の苗の生産者さんが、「これを食べると元気になるよ」ってとどけてくれたものだったのですが、ほとんど食欲のなかったまき衛門が、そのふきのとうのてんぷらを口にしたとたん、春の土の匂いと、えもいわれぬ力のようなものが身体にひろがっていくのを感じ、「こういうのを滋味というのだろうか」と生まれて初めて思ったのでした。病んだ身体の感覚は、身体にとって必要なものに素直に敏感なんだろうって思います。

そのときの感覚の記憶みたいなものと、目の前の生命感がかっちりとかみ合って、ああ、こんなすごい力のつまったものをいただいたのだから、元気にならないはずがないなって、思って、春の大地から湧き上がってくる蠢くような気配にしばらく惚けてしまったのでした。

そうでなくても土の上にいると、いつもなんとなく大地の力って、足のうらに感じるんですけどもね。

あ、ふきのとうは若いつぼみを摘んでそこのお宅の奥様にお届けいたしました。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月 6日 (木)

あたりまえのこと。

みなさまこんばんは。

昨日、店の改造作業中、ずっと前から積んであった木材が腐敗していたので片付けていたところ、中から大きなカブトムシの幼虫が5匹ほど出てきました。畑に積んであるたい肥の中にも潜んでいたりするので、それだけなら「あら、こんなところにまで」くらいの感想だったのでしたが、更に片付けていると、そのすぐ側の土の上に雌のカブトムシの屍骸が転がっていたのでした。

硬質だけど、すでに軽くなっているそのカブトムシと、なんだか柔らかくてずっしりと重い感じがする幼虫。過去と未来。母の命と子の命。種を残すという本能。

つながっているな。つながっているんだな。って思ったら、なんだかちょっと泣けてきた。

最近こんなあたりまえのことにすごく心惹かれるのでした。春の夕日の赤さ、土を掘ると小鳥がどこからともなくやってくること、柔らかい土に生える草の根が柔らかいこと、固い土に生える草の根が強いこと、春のオリオン座は少しかすんで見えること…。

ほんとうになにげないことなんですけどね。

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月 4日 (火)

庭的店、店的庭。

みなさまこんばんは。

今回も植えもん屋改造の模様を少々。やればやるほど私たちってあほだなあって思いつつ、でも前に進むしかないですもんね~。

Sono2_003 まずはこんな門を立てました。昨年の春のイベントのために父が作って、そのまま育苗畑に置いてあった物を移設したものです。その後ろでは花壇の作成中。

Sono2_005

こちらはかりんの木の移植中。もうすぐすごくかわいい花が咲くのです。

Sono2_010 そのかりんのうしろに先日ご紹介した桂の木の移植。この冬枯れの立ち姿はとても美しくて、早速お客様からの注目度大の様子。

Sono2_024 今回勉強のつもりで一番やる気になっている弟。竹垣づくりもちょっとモダンなものをと思案中。

Sono2_034 杉のバークチップも大量に届きました。ハイジの干し草のベッドみたいだったので、みんなでかわるがわるこの上に寝そべってみたりなんかして。気持ちよかった~。(やはりあほな家族です)

Sono2_041屋外から店の中へのアプローチは今までブロックを並べた平べったい感じだったのですが、店のあちこちで土留めとして使っていた石を集めたところ、飛び石の表情になりました。

父がひんぱんに造園をしていた頃の名残の石、とのこと。

で、全体は売り場、とか苗置き場というより庭な感じ。でも本物の庭ではなく、やはり植えもん屋的店なわけです。完全なこてこての和ではなく、ほんのり洋の匂いもしつつ、やや自然を意識もしていて。田舎な感じだけれど、そして昔のようだけれど、ちゃんと今の時代の空間。今を生きる人たちがつくったんだなって感じてもらえる空間。決して洗練されてない。でも悪くない。そういう空間。に、なりつつあるようなないような?

それでは本日はこれにて。みなさまごきげんよう。

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2008年3月 3日 (月)

気分は遠泳、あるいは登山。

みなさまこんばんは。

毎日ちょっとずつちょっとずつ改造が進んでいる植えもん屋でございます。が、ぱっと見、どこが進んでいるのかわかりませなんだ。かなりとっちらかってますのでね。というか、作業に専念できればもっとちゃきちゃきできるんでしょうけれども、水やりや接客、外仕事、家の中のことなどもせねばなりませんのでなかなか思うようにはいかないのでした。

それでも毎日、何かひとつ以上は「今日はこれをつくった」と胸をはれるものがある、ということが植えもん屋を前に進ませている原動力だったりします。ちなみに今日は飛び石を配置し、枕木の花壇の植え込みをし、植えもん屋的ドライガーデン、というか、まき衛門の解釈によるところの枯山水ちょっとみずみずしい版みたいなものをこしらえました。ま、そんなたいしたものじゃないんですけれどもね~。

何もないところにこしらえるのと違って成果が目に見えにくいってことはあるので、なんだか泳いでも泳いでも先の見えない遠泳か、すごく高い山の登山をやってるような心境になってきたのですけれども、ともすれば下がりがちになるモチベーションに刺激を与えてくださるのは、たくさんのお客様の言葉だったりします。

改造を始めて以来、「どんな風になるのか楽しみ」って声をかけてくださるかたがすごく多いのです。「自分の庭のような気持ちで経過を見に来てるのよ」っていう方も。毎日のように見に来てくださる方もおられたり。買い物に出かけた先で「お店、面白くなってるね」ってわざわざ声をかけてくださったこともありました。

わあ、こんなにたくさんの皆様に見守られている。楽しんでいただいている。なんだかすごいプレッシャーもありつつ、でも単純に嬉しいなって思うのでした。

もちろん、「あの場所、店の駐車場にすればいいのに」なんておっしゃる方や、今までの売り場のほうが良かったという方もおられますけれども、もう、後戻りはできません。前に進まないと、たどりつけませんからね。

そんなこんなで、毎日疲労困憊のまき衛門。毎晩気付いたら眠りこけております。え~、メールの返信が滞ってしまっている皆様、恐れ入りますが、今しばらくお待ちくださいませ。必ずお返しいたしますので。深々とおじぎ。

それでは本日はこれにて。近いうちにまた作業風景の写真などお目にかけられるかと思います。のんびりお待ちくださいませ。ということで、おやすみなさいませ~。

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